在宅勤務で肩や首のつらいこりに悩んでいませんか? 長時間の作業や運動不足が原因で、肩の重さやだるさにうんざりしていませんか。この記事では、なぜ在宅勤務で肩こりになりやすいのか、その具体的な理由が分かります。そして、仕事の合間にたった1日5分で実践できる、即効性の高いストレッチ方法をご紹介します。さらに、快適なデスク環境の整え方や正しい姿勢の意識、こまめな休憩の取り方など、根本から肩こりを予防するための対策を詳しくお伝えします。これらの方法で、つらい肩こりから解放され、快適な在宅勤務を手に入れましょう。
1. 在宅勤務で肩こりになりやすい理由
在宅勤務は、通勤時間の削減や働き方の自由度向上など、多くのメリットがある一方で、体への負担が増加し、特に肩こりに悩む方が非常に多くなっています。
オフィスワークとは異なる自宅での作業環境や生活リズムの変化が、肩や首の筋肉に過度な負担をかけ、慢性的なこりを引き起こす主な原因となります。ここでは、在宅勤務特有の肩こり発生メカニズムについて詳しく見ていきましょう。
1.1 運動不足と血行不良
在宅勤務では、通勤という日常的な運動機会が失われるため、知らず知らずのうちに運動不足に陥りがちです。
オフィスであれば、駅までの移動や社内での移動、ランチに出かける際など、意識せずとも体を動かす機会がありました。しかし、自宅での作業では、これらの活動がほとんどなくなり、座りっぱなしの時間が大幅に増加します。
運動不足は、全身の筋肉量が減少するだけでなく、特に肩や首周りの筋肉のポンプ作用を低下させます。筋肉は血液を送り出すポンプのような役割も担っているため、活動量が減ると血流が悪くなり、酸素や栄養が筋肉に行き渡りにくくなります。その結果、疲労物質が蓄積しやすくなり、肩や首の筋肉が硬くこわばってしまいます。
また、自宅での作業は、室温の調整が適切でなかったり、冷暖房の影響を直接受けやすかったりすることも少なくありません。体が冷えることで血管が収縮し、さらに血行不良を招く悪循環に陥ることもあります。水分摂取量が不足することも、血液の粘度を高め、血流を滞らせる一因となるため注意が必要です。
1.2 長時間同じ姿勢の維持
在宅勤務では、集中して作業に取り組むあまり、長時間にわたって同じ姿勢を維持してしまうことが、肩こりの大きな原因の一つです。
オフィスであれば、同僚との会話や会議への参加、休憩室への移動など、自然と体勢を変えるきっかけが数多く存在します。しかし、自宅では、そうした意識的な休憩や体勢を変えるきっかけが少なく、気づけば何時間もパソコンに向かっているという状況が生まれがちです。
特にパソコン作業では、画面をのぞき込むように前かがみになったり、首を前に突き出したりする姿勢になりやすい傾向があります。このような不自然な姿勢が長時間続くと、首や肩、背中の特定の筋肉に継続的に負担がかかり、筋肉が緊張しっぱなしの状態になります。常に緊張している筋肉は、疲労が蓄積しやすく、硬くこわばってしまいます。
さらに、精神的な集中状態も筋肉の緊張を強める要因となります。仕事に没頭するあまり、無意識のうちに肩が上がっていたり、歯を食いしばっていたりすることもあります。こうした精神的なストレスや集中も、肩や首の筋肉に余計な負荷をかけ、血行不良を加速させ、肩こりを悪化させる原因となるのです。
1.3 デスク環境の問題
在宅勤務における肩こりの大きな要因として、自宅の作業環境がオフィスほど整っていないことが挙げられます。
オフィスでは、高さが調整できる椅子やデスク、適切な位置に配置されたモニターなど、作業効率と身体への負担軽減を考慮した環境が用意されていることが一般的です。しかし、自宅では、ダイニングテーブルやリビングのソファ、あるいは簡易的なデスクで作業するケースが多く、仕事に適した環境が十分に確保されていないことが少なくありません。
具体的には、以下のような環境の問題が肩こりを引き起こす原因となります。
| 環境要因 | 身体への影響 |
|---|---|
| 椅子の高さが合わない | 足が床につかない、または膝が上がりすぎることで、腰や背中に負担がかかり、不自然な姿勢を強いられます。これにより、首や肩の筋肉にも緊張が生じやすくなります。 |
| デスクの高さが不適切 | デスクが低すぎると前かがみになりやすく、高すぎると肩が上がってしまい、首や肩に継続的な負荷がかかります。キーボードやマウスの操作時に腕が浮いた状態になることも負担を増やします。 |
| モニターの位置や高さ | モニターが低すぎると、頭が下がり首が前に突き出す「ストレートネック」の状態になりがちです。逆に高すぎると、首を反らせる姿勢になり、首の後ろの筋肉に負担がかかります。目線が合わないことで眼精疲労も引き起こしやすくなります。 |
| 照明の不備 | 部屋が暗すぎたり、モニターの光が反射したりすると、目を凝らすことになり、眼精疲労につながります。眼精疲労は、首や肩の筋肉の緊張を誘発し、肩こりを悪化させる要因の一つです。 |
| 作業スペースの狭さ | 限られたスペースで作業することで、体を動かす範囲が制限され、窮屈な姿勢を強いられることがあります。これも筋肉の緊張を招きやすくなります。 |
これらの不適切な作業環境は、無意識のうちに体に負担をかけ続け、肩や首の筋肉を硬直させ、慢性的な肩こりの原因となってしまうのです。快適な在宅勤務を実現するためには、作業環境の見直しが非常に重要となります。
2. 1日5分でできる即効性肩こり解消ストレッチ
在宅勤務中に凝り固まった首や肩の筋肉を、たった5分で効果的にほぐすストレッチをご紹介します。これらのストレッチは、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげることで、即効性のある肩こり解消を目指します。仕事の合間や休憩時間に手軽に取り入れられるものばかりですので、ぜひ試してみてください。
2.1 首と肩甲骨をほぐすストレッチ
首や肩甲骨周りの筋肉は、在宅勤務での不良姿勢や長時間の作業によって特に凝り固まりやすい部位です。これらの筋肉を丁寧にほぐすことで、首や肩の重だるさを軽減し、可動域を広げることができます。
2.1.1 首回しと肩すくめ
首と肩の緊張を和らげるための基本的なストレッチです。ゆっくりとした動作で、筋肉の伸びを感じながら行いましょう。このストレッチは、首や肩の血行を促進し、筋肉の緊張を素早く和らげる効果が期待できます。特に集中して作業した後や、気分転換をしたい時に行うと良いでしょう。
| 手順 | ポイント | 回数/時間 |
|---|---|---|
首回し:
|
首の後ろや横の筋肉が伸びるのを感じながら、無理のない範囲で大きく回してください。急な動きは避け、深呼吸をしながら行いましょう。特に、首の後ろから肩にかけての筋肉が硬くなっていると感じる方は、より丁寧に動かすことを意識してください。 | 左右それぞれ3回ずつ |
肩すくめ:
|
肩甲骨が上に引き上げられるのを感じ、下ろす時は完全に脱力することを意識してください。肩周りの緊張が解き放たれる感覚を味わいましょう。この動作は、肩の僧帽筋にアプローチし、緊張を一時的に高めてから一気に緩めることで、血流を促しリラックス効果を高めます。 | 5回繰り返す |
2.1.2 肩甲骨はがしストレッチ
肩甲骨周りの筋肉の柔軟性を高めることで、肩こりの根本的な原因の一つである猫背の改善にも繋がります。肩甲骨を意識して動かすことが重要です。これらの肩甲骨はがしストレッチは、肩甲骨の可動域を広げ、背中全体の血行を改善することで、肩こりの緩和に役立ちます。特に、長時間パソコンに向かっていると肩甲骨が固定されがちなので、定期的に行うことが大切です。
【腕を大きく回す】
- 両腕を体の横に下ろし、手のひらを内側に向けます。
- 息を吸いながら、両腕を大きく前から後ろへ回し上げます。この時、肩甲骨が背骨に引き寄せられるのを感じましょう。
- 息を吐きながら、ゆっくりと腕を下ろします。
ポイント: 肩甲骨が動いていることを意識しながら、できるだけ大きく円を描くように腕を回してください。前方向だけでなく、後ろ方向にも同様に回すと、より効果的です。特に、肩甲骨が背中の中心に寄る動きを意識することで、肩甲骨周りの筋肉がしっかりとストレッチされます。
【背中で手を組む】
- 背中で両手を組み、手のひらを合わせます。
- 組んだ手をゆっくりと真下に引き下げながら、胸を張ります。肩甲骨が中央に寄るのを感じましょう。
- 数秒間キープした後、ゆっくりと力を緩めます。
ポイント: 肩甲骨を意識して寄せることで、背中の筋肉が伸び、胸がしっかりと開きます。無理に手を組めない場合は、フェイスタオルなどを使って補助しても良いでしょう。タオルを両手で持ち、背中で上下に引っ張り合うようにすると、無理なく肩甲骨を動かせます。
2.2 胸と背中を伸ばすストレッチ
在宅勤務では、無意識のうちに前かがみの姿勢になりやすく、胸の筋肉が縮こまり、背中が丸まってしまいがちです。この章では、縮こまった胸を開き、丸まった背中を伸ばすことで、肩こりの原因となる姿勢の偏りを改善するストレッチをご紹介します。
2.2.1 胸を開くストレッチ
胸の筋肉を広げ、呼吸を深くすることで、心身のリラックス効果も期待できます。これらの胸を開くストレッチは、前かがみの姿勢で固まった胸の筋肉を解放し、正しい姿勢を保ちやすくする効果があります。胸が開くことで、呼吸も深くなり、気分もリフレッシュされます。
【壁を使ったストレッチ】
- 壁の角に立ち、片方の腕を肩の高さで壁に沿って伸ばし、手のひらを壁につけます。
- ゆっくりと体を壁から遠ざけるようにひねり、胸の筋肉が伸びるのを感じます。
- 数秒間キープした後、ゆっくりと元の位置に戻ります。
ポイント: 胸の筋肉が心地よく伸びるのを感じる程度で止め、呼吸を止めないように注意してください。左右交互に行い、両方の胸を均等に伸ばしましょう。特に、大胸筋という胸の大きな筋肉がしっかりと伸びていることを意識すると良いでしょう。
【座って行う胸開きストレッチ】
- 椅子の背もたれに浅く座り、両手を頭の後ろで組みます。
- 肘を左右に大きく開くように意識しながら、ゆっくりと上体を後ろに反らせます。
- 胸が開き、肩甲骨が寄るのを感じながら、数秒間キープします。
ポイント: 背中を反らせすぎないように注意し、胸の広がりを意識してください。深く呼吸することで、よりリラックス効果が高まります。このストレッチは、猫背で縮こまりがちな胸郭を広げ、深い呼吸を促すことで、肩こりだけでなくストレス軽減にも繋がります。
2.2.2 猫背改善ストレッチ
猫背は、肩こりだけでなく、首や背中の痛みにも繋がる姿勢の歪みです。このストレッチで、背骨の柔軟性を取り戻し、美しい姿勢を目指しましょう。猫背改善ストレッチは、背骨のS字カーブを保つために非常に効果的です。定期的に行うことで、姿勢が改善され、肩こりの軽減だけでなく、見た目の印象も良くなります。
【キャット&カウ(座って行う)】
- 椅子に座り、両手を膝の上に置きます。
- 息を吐きながら、背中を丸めておへそを覗き込むようにします(キャットのポーズ)。この時、肩甲骨の間が広がるのを感じましょう。
- 息を吸いながら、ゆっくりと背中を反らせ、胸を突き出すように顔を上げます(カウのポーズ)。この時、肩甲骨が寄るのを感じましょう。
ポイント: 背骨の一つ一つが動くのを意識しながら、ゆっくりと呼吸に合わせて行います。腰に負担がかからないよう、無理のない範囲で動きましょう。この動作は、背骨の柔軟性を高め、姿勢を正しい位置に戻すための感覚を養います。
【タオルを使った背中伸ばし】
- フェイスタオルを横長に持ち、両手で肩幅より少し広めに持ちます。
- タオルを頭の上に持ち上げ、息を吐きながらゆっくりと体を左右に倒します。
- 次に、タオルを背中の後ろに回し、肩甲骨を寄せるように胸を張ります。
ポイント: タオルを使うことで、肩甲骨の動きを意識しやすくなります。特に背中を伸ばす際は、胸を開くことを意識して、深呼吸を心がけてください。タオルを引っ張ることで、背中の広背筋や肩甲骨周りの筋肉が効果的に伸び、猫背の改善に繋がります。
2.3 眼精疲労対策ストレッチ
在宅勤務では、パソコンやスマートフォンの画面を長時間見続けることが多く、眼精疲労が肩こりの大きな原因となることがあります。目の周りの筋肉をほぐすことで、目からくる肩や首の緊張を和らげましょう。眼精疲労対策ストレッチは、目の疲れを直接和らげるだけでなく、それが原因で引き起こされる首や肩の緊張も緩和します。定期的に目を休ませ、目の周りの筋肉をほぐすことで、快適な在宅勤務を続けることができるでしょう。
2.3.1 目の周りの筋肉ほぐし
目の周りの筋肉を優しくケアすることで、眼精疲労からくる肩こりを軽減し、目の疲れをリフレッシュします。
| 手順 | ポイント | 回数/時間 |
|---|---|---|
目の周りのマッサージ:
|
力を入れすぎず、心地よいと感じる程度の強さで行ってください。血行を促進し、目の周りの緊張を和らげます。特に、目の奥の重だるさを感じる方は、このマッサージで血流を改善し、目の疲れを和らげることができます。 | 各部位5〜10秒 |
眼球運動:
|
目を無理に動かさず、ゆっくりと丁寧に行うことが大切です。目の筋肉の柔軟性を高め、ピント調節機能を改善します。特に、ピント調節機能の低下は、目の疲れだけでなく、頭痛や肩こりにも繋がることがあります。 | 各方向3回ずつ |
温めと休憩:
|
目の周りの血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。目の疲れを感じた時に、短時間でも良いので積極的に取り入れましょう。温めることで、目の周りの筋肉がリラックスし、眼精疲労が和らぎやすくなります。 | 2〜3分間 |
3. 根本から改善 在宅勤務の肩こり予防策
在宅勤務による肩こりは、一度発症すると慢性化しやすいものです。一時的な解消だけでなく、根本的な原因を取り除き、日々の習慣として予防に取り組むことが非常に重要です。ここでは、快適な作業環境の構築から、正しい姿勢の維持、そして効果的な休憩の取り方まで、多角的な予防策をご紹介します。
3.1 快適なデスク環境を整える
在宅勤務において、オフィスとは異なり個人の裁量でデスク環境を整えられることは大きなメリットです。身体に負担の少ない環境を構築することは、肩こり予防の第一歩と言えます。
3.1.1 適切な椅子の選び方
長時間座って作業をする在宅勤務では、椅子選びが肩こり予防の鍵を握ります。身体に合わない椅子は、姿勢の崩れや特定の部位への負担増大を招き、肩こりの大きな原因となります。以下のポイントを参考に、ご自身の身体に合った椅子を選びましょう。
| 項目 | 選び方のポイント | 肩こり予防効果 |
|---|---|---|
| 座面の高さ | 足の裏全体が床にしっかりつく高さを選びます。膝の角度は90度程度が理想です。高すぎる場合はフットレストの使用を検討しましょう。 | 太ももへの圧迫を減らし、骨盤が安定しやすくなります。 |
| 背もたれ | 背骨のS字カーブを自然にサポートしてくれる形状が理想です。特に腰の部分にランバーサポートがあるものを選ぶと良いでしょう。背もたれにもたれかかった際に、背中全体が支えられるものが適切です。 | 腰への負担を軽減し、正しい姿勢を維持しやすくなります。 |
| 肘掛け | 高さ調節が可能な肘掛けがあるものが望ましいです。肘を置いたときに、肩が上がらず、腕が自然な角度になるように調整します。 | 腕や肩の重さを支え、首や肩への負担を減らします。 |
| 座面の奥行き | 深く座ったときに、膝の裏と座面の間に握りこぶし一つ分程度の隙間ができるものが理想です。座面が深すぎると、背もたれに寄りかかれず、浅すぎると安定しません。 | 太ももの圧迫を防ぎ、血行不良を予防します。 |
購入前には、可能であれば実際に座ってみて、ご自身の身体にフィットするかどうかを確認することをおすすめします。
3.1.2 モニターの位置と高さ
モニターの位置や高さが適切でないと、無意識のうちに首や肩に大きな負担をかけてしまいます。目線の位置を適切に保つことで、首や肩の筋肉への負担を軽減し、肩こりを予防できます。
- モニターとの距離
モニターと目の距離は、約50cmから70cm程度が理想とされています。腕を伸ばして指先が画面に触れるか触れないか、くらいの距離を目安にすると良いでしょう。近すぎると眼精疲労の原因になり、遠すぎると前のめりになりがちです。 - モニターの高さ
モニターの上端が、目線とほぼ同じか、やや下に来るように調整します。画面を見下ろすような形になるのが理想的です。モニターが低すぎる場合は、モニターアームや台を使って高さを調整しましょう。複数のモニターを使用する場合は、メインモニターを正面に配置し、他のモニターも同様の高さに調整することが大切です。 - モニターの角度
画面が床に対して垂直になるように調整し、反射光が目に入らないように注意しましょう。画面が傾いていると、首をひねる原因になります。
これらの調整を行うことで、自然と頭が前に出ることなく、首や肩の筋肉がリラックスした状態で作業を続けられます。
3.2 正しい姿勢を意識する
どんなに高機能な椅子やモニターを揃えても、座り方そのものが間違っていれば、肩こりは改善されません。日々の作業の中で、常に正しい姿勢を意識することが、肩こり予防には不可欠です。
3.2.1 座り方の基本
正しい座り方を身につけることで、身体の軸が安定し、首や肩への負担を大幅に軽減できます。以下のポイントを意識して、日々の座り方を見直しましょう。
- 骨盤を立てる
椅子の奥まで深く座り、骨盤を垂直に立てることを意識します。お尻の坐骨で座るイメージです。骨盤が後ろに傾くと、背中が丸まり猫背になりやすくなります。 - 背筋を伸ばす
骨盤が立ったら、その上に背骨が自然なS字カーブを描くように背筋を伸ばします。無理に反りすぎず、リラックスした状態を保ちましょう。肩の力を抜き、耳、肩、股関節が一直線になるようなイメージです。 - 足裏を床につける
両足の裏全体が床にしっかりとついているか確認します。足が浮いていると、太ももや腰に余計な負担がかかります。もし足が床につかない場合は、フットレストを活用しましょう。 - 肘の角度
キーボードを打つ際、肘の角度は90度から100度程度が理想です。肘掛けがある場合は、肘を軽く乗せて肩の力を抜きましょう。
これらの基本を意識することで、身体への負担が均等に分散され、長時間の作業でも肩こりを感じにくくなります。
3.2.2 定期的な姿勢チェック
正しい姿勢を意識していても、集中して作業をしていると、いつの間にか姿勢が崩れてしまうことはよくあります。そのため、定期的に自身の姿勢をチェックし、修正する習慣をつけましょう。
- タイマーを活用する
1時間に1回など、定期的にタイマーをセットし、音が鳴ったら姿勢を意識的に見直す時間とします。その際に、肩の力を抜き、首の位置を整え、骨盤を立て直すことを意識します。 - 鏡で確認する
デスクの近くに小さな鏡を置き、時々ご自身の座り姿勢を横から確認してみましょう。猫背になっていないか、頭が前に突き出ていないかなどを客観的にチェックできます。 - 休憩時にリセットする
こまめな休憩のたびに、一度椅子から立ち上がり、背伸びをしたり、肩を回したりして、身体をリセットします。そして、再び座るときに正しい姿勢を意識して座り直しましょう。
このような習慣を身につけることで、姿勢の崩れを早期に発見し、肩こりの悪化を防ぐことができます。
3.3 こまめな休憩と気分転換
どんなに良い環境や正しい姿勢を保っていても、長時間同じ体勢で作業を続けることは、血行不良や筋肉の硬直を招き、肩こりの原因となります。こまめな休憩と気分転換を取り入れることで、身体と心の両方をリフレッシュさせ、肩こりを予防しましょう。
3.3.1 ポモドーロテクニックの活用
ポモドーロテクニックは、集中と休憩を繰り返すことで、生産性を高めつつ疲労を軽減する時間管理術です。在宅勤務での肩こり予防にも非常に有効です。
- 基本的なサイクル
一般的には、25分間の作業と5分間の短い休憩を1セットとし、これを4セット繰り返した後、20分から30分程度の長い休憩を取ります。このサイクルを繰り返すことで、集中力を維持しつつ、身体を休ませる時間を確保できます。 - 休憩中の過ごし方
5分間の短い休憩中は、デスクから離れて軽いストレッチを行ったり、窓の外を眺めたり、飲み物を入れたりするなど、作業とは異なる行動をとりましょう。パソコンやスマートフォンの画面を見るのは避けることが望ましいです。長い休憩では、さらに身体を動かしたり、軽い家事をしたりするなど、気分転換を図りましょう。
このテクニックを導入することで、意識的に休憩を取り入れ、身体の負担を分散させることができます。
3.3.2 短時間の軽い運動
休憩時間や作業の合間に、短時間でできる軽い運動を取り入れることは、血行促進や筋肉の緊張緩和に繋がり、肩こり予防に非常に効果的です。
- 立ち上がって歩く
短い休憩時間でも、立ち上がって数歩歩くだけで、血行が促進されます。部屋の中を少し歩いたり、飲み物を取りに行ったりするだけでも良いでしょう。 - 簡単なストレッチ
首や肩、肩甲骨周りの筋肉をゆっくりと伸ばすストレッチを数分間行います。前の章で紹介したストレッチを休憩中に実践するのも良い方法です。 - 深呼吸
深くゆっくりとした呼吸を数回繰り返すだけでも、身体全体の緊張が和らぎ、リラックス効果が得られます。特に、胸を開くような深呼吸は、猫背で縮こまりがちな胸の筋肉を伸ばす効果も期待できます。
これらの短時間の運動を習慣にすることで、身体の硬直を防ぎ、常にフレッシュな状態で作業に取り組むことができます。無理のない範囲で、ご自身のペースで継続することが大切です。
4. まとめ
在宅勤務による肩こりは、多くの方が悩む共通の課題です。しかし、諦める必要はありません。ご紹介した1日5分でできる即効性ストレッチは、凝り固まった筋肉をすぐにほぐし、つらい症状を和らげる手助けとなります。
さらに、快適なデスク環境の整備、正しい姿勢の維持、そしてこまめな休憩といった根本的な予防策を日常に取り入れることで、肩こりの発生そのものを抑えることができます。今日からできる小さな工夫の積み重ねが、快適な在宅ワークを実現する鍵となります。


